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2015年3月31日
犬の皮膚組織球腫
皮膚組織球腫は
犬でみられるちょっと変わった腫瘍です。
何がちょっと変わっているのかというと
まず
若い犬でよく見られるということ。
通常、腫瘍が出来やすいのは年齢がいっている子がほとんどですが
皮膚組織球腫は4~5歳くらいまでの比較的若い子に多く見られます。
次に
突然出現したかと思うと
いつの間にか消えてしまうこともある、という点。
これは実に面白いです。
何しろ、放っておいても勝手に消えていってくれるので
私たちがすることは様子をみること、それだけなんです(^_^)v
最初の数日~数週間は徐々に大きくなるのでちょっと心配になりますが
大体1~2ヶ月くらいすると退縮し自然と消えてなくなります。
中には退縮しなかったり、大きくなってきたりするものもあるので
その場合は外科的処置が必要になってきますが
基本は「良性腫瘍」なので特に心配はいりません。
見た目が似ているものに「肥満細胞腫」がありますが
こちらは積極的な治療が必要です。
細胞診や病理検査でしっかり鑑別しておけば大丈夫です。