院長のひとりごと
2013年12月15日
ネコの集会について
“ネコの集会”というのをご存じですか?
ネコの集会が行なわれるのはたいてい夜更け。
場所は近所の公園や空き地、神社の境内など人けの少ない場所です。
飼い猫も野良猫も、どんなにわがままなネコでも集まってきます。
そこで何をしているかというと、
互いに間隔をあけて座り、
ケンカするわけでもなく鳴きあうわけでもなくじーっとしています。
そして1時間ほどで静かに解散していくのです。
それでも決してお互いが無関心なわけではなく、
ちゃんと集会としての意味があるのです。
ネコも犬と同様、自分のなわばりを持っていて、
多くの場合互いのなわばりは重なり合っています。
特に都心などでネコが密集している地帯では、
縄張りがいっしょくたになってしまいます。
ネコ同士にもある程度の順位が決まっていますが、
なわばりが重なっているため、
どうしても同じ場所を行き交うことになります。
そんな時、
ネコは順位に関係なく互いのなわばりを尊重し合います。
なるべく出会わないように時間をずらしたり、
出会ったときは先に気づいた方が道をゆずります。
また、
食べ物が多いごみ捨て場や、日光浴をするのに適している場所は、
誰かのなわばりであってもなかよく共有します。
ネコの集会は、
なわばりで出会ったり場所を共有してもおかしくない相手=仲間、
そういう仲間を確認する大切な場なのです。
新顔がいればそこでにおいを覚えます。
ネコは単独生活者ではありますが、
意外にも、民主的に社会のルールを守っているのです。